まるで美術館のようなホテル
2023年4月25日
先日,❝パークホテル 東京❞へ宿泊してきました。
このホテルでは,地下2階·1階·25階のフロント/ロビーの他,26階~34階までの全客室フロアの回廊等で,常時400点以上のアートを展示しており,芸術好きの私には大変魅力的なホテルです。
客室は,アーティストによって 壁に直接絵が描かれており,客室そのものが作品空間となっています。
今回は,金魚をモチーフにした画家の成田朱希先生が手がけた“芸者金魚”の部屋に宿泊しました。
「窓から外を眺めたときに,水槽の中にいるようなイメージが湧いた」という彼女は,客室を水槽に見立て,油絵の具で7か月という時間をかけて,赤い金魚を壁面のみならず天井にも作画しました。
まるで宙に浮かんだ水槽という御座敷で,縦横無尽にひらひらと泳ぐ金魚が,不思議な浮遊感を感じさせてくれました。
クローゼットやバスルーム,窓等,部屋全体に余すことなく描かれた妖艶なる金魚たちと,それらに混ざり合う芸者の赤い着物の柄を見ると,その動きや色などが類似しており,芸者と金魚を重ねて その美しさに浸りました。
また,窓のカーテンの裏に隠された小さな金魚たちは,東京タワーと富士山の間に浮かんでいるようにも見え,部屋全体だけでなく,外の世界も水槽であることを暗示しているかのような面白みがありました。
古来より、金魚の夢を見ることは幸運の前兆とされ,近い将来に願いが叶う可能性を象徴していると言われています。
眠りにつく前から,とても良い夢を見ることが出来ました。
三村(晃)